熊本市東区_ Tさま邸

補助金活用で築40年の木造住宅を負担少なく耐震化改修。

延床面積:約30 |  費用の目安:約300万円

工事中:暮らしながらの耐震補強が可能なダイライト耐震壁「かべ大将」を採用。

材料:「かべ大将」の耐震改修キットはこんな風に現場に届きます。

工事中:耐震改修には設計施工の指導を受けた者が関わり検査を行います。

工事中:せっかく壁を剥ぐのでビニールクロスでは仕上げません。

工事中:仕上げは調湿・消臭効果のあるモミの木縦張りの上、えごまオイル塗装。

工事中:下地組み・金物取り付け状況。しっかりと施工されています。

工事中:断熱材もしっかり施工してきます。

工事中:パネル施工状況。この上にモミの木を張っていきます。

工事中:トイレ柱頭・脚金物取り付け状況です。

工事中:トイレかべ大将パネル取付完了、ビスの数や間隔にも指定があります。

完成後:トイレの壁は調湿・消臭効果のあるモミの木で爽やかです。

工事中:筋交い金物、柱脚金物の取付状況です。

COMMENT

【木造住宅の耐震化改修工事】
「耐震化をしたいのだけど」とご相談を受け、お宅へお邪魔してみました。10数年前にリフォームをされていたようで、劣化部分が補修してあったため、熊本地震での被害は最小に抑えられていたようです。それでも屋根の棟瓦はズレ落ち、壁にはヒビが無数に入っていました。耐震化でなくとも、劣化していた外壁や屋根をリフォームされていたのは功を奏したようですが、不安は募ったのできちんと耐震化を図りたいとのことでした。まずは現状調査と合わせて耐震診断を実施し、現状の建物の耐震性を調査します。

この建物は、昭和52年に建てられた住宅(築40年)で、「耐震補強計画・設計」「耐震改修工事」における熊本市の補助制度を利用することができる(昭和56年5月31日以前に建築された)住宅でしたので、その補助金を利用することにしました。お客様はご高齢のため、この補助金のことをご存知なく、全て自費にてとお考えだったようです。こういった情報を入手するためには、それなりのアンテナを普段からはっておく必要がありますが、一番必要とする高齢者世帯へはなかなか伝わりにくいようです。

【補助事業内容】
補強計画・設計:10万円(熊本市戸建木造住宅耐震改修事業補助金 2016年現在)
耐震改修工事:60万円(熊本市戸建木造住宅耐震改修事業補助金 2016年現在)

暮らしながらの耐震改修でしたので、部屋ごとに耐震化を進めていきました。採用した耐震素材も天井や壁を極力壊す必要のない、大建工業のかべ大将を選定。設計の段階から、普段の暮らしの流れを想定し、トイレの改修はどのタイミングで行うか、リビング周りの工事内容をどうするか、荷物の移動はどうするかなど、いろいろなものをシミュレーションし、最もスムーズな工事をイメージしていきました。

合わせて、耐震化する範囲をバランスよく配置し、効率のいい(コストバランスのとれた)耐震化設計を行なっていきます。そうすることで、暮らし・コストを最小限のストレスに抑え、効果は最大限に発揮できる耐震化改修を目指すことができます。確かな工事も大事ですが、その前の設計こそがこの耐震化改修では重要であるようです。

熊本地震後、不安な夜を過ごされていたご夫婦でしたが、耐震化したことにより「今は、安心して眠れてます。」との声をいただきました。さらに、断熱もしっかりとし、モミの木などの調湿・消臭効果のある材料を使ったことで、快適さも実感されているようです。せっかくの耐震化で壁や天井、床を剥ぐのですから、できれば室内環境も気持ちいいものに整えていきたいですね。